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2008年8月20日 (水)

家の構造の選択 その1

ご自身の住まいをどのような構造とするか。
(設計のプロの人には、目新しいことを記す訳ではないことを予めお断りしておきます)

これまで出会った建て主さんの中でも、構造に関してはご要望があいまいな方、決め手がわからない方は多いものです。
また、決めていてもその理由が不明確であったり、何となくという方もおられます。
そこで、構造を迷われている方のご検討や決断にあたっての一助になればと思い、以下に私が日常、建て主の方々との打ち合わせ等の際に、助言の基準、定め方としている事をできるだけ簡便にまとめて記すことにしました。

まず、各構造の主なメリットとデメリットから

[木造のメリット]
・一般的な工法であれば、構造体に関わるコストが最も安い
・大規模であっても小規模であっても将来の増改築が比較的容易。
・耐震性に優れ、大きな地震があってもその補修が比較的容易。
(もちろん、しっかりとした設計と施工がなされていることが前提です)
・構造体自体に調湿効果があり、素材としては人に優しい素材。
[木造のデメリット]
・防音、遮音性に劣る
・耐火面で比較的劣る
・高断熱化には注意が必要
[RC(鉄筋コンクリート)造のメリット]
・防音、遮音性に優れる
・耐火性に優れる
・耐震性に優れる(特に壁式構造)
[RC造のデメリット]
・構造体に関わるコストが比較的高い
・大規模であっても小規模であっても将来の増改築が比較的困難。
・大きな地震があった(構造上の損傷を受けた)場合、構造補強が比較的困難。

ということが挙げられます。

ここでは[鉄骨造]をあえて挙げていません。
鉄骨造は柱のない大きめの空間が容易、工期の短縮、プレファブ化といったメリットはあるものの、最近の鉄骨価格の高騰によるコスト高や、このコスト上の問題を含め、上記2種類の構造に対して、2階建て程度の戸建住宅の場合には明確なメリットが少ないことから今回除外したものです(私の勝手な判断ですが...)。

また上記、木造とRC造の比較においてその「耐久性」については比較に入れませんでした。
一般的にはRC造の方が耐久性が高いといわれていますが、これは構造体の物性によるもので、住宅のほとんどは物理的な耐久性ではなく、用途上や経済性等の理由で建て替えられるのが現実です。
また、木造であっても、RC同等又はそれ以上の物理的耐久性を持たせることも可能ですし、リフォームやリニューアル、設備類の更新のし易さという観点からは木造が優位ともいえるものです。

以上のようなから、私は日本の住まいの基本はやはり「木造」だと考えています。

しかし、RC造にすべき住まいもあります。
これは今日的な外的な要因によるものと、内的要因によるものといえると思います。
外的な要因としては、騒音対策等で建物内外の遮音性を重視する場合や住宅密集地等において耐火性を重視する場合。また、木造が建てられない地域の場合等です。
内的要因としては防音室やその他特殊用途の部屋が必要な場合、屋上庭園を設ける場合等です。

また、構造については上記の他に「好み」ということもあるかと思います。
私の個人的な事でいいますと、RC造に対する憧れがあります。
子供の頃に読んだ3匹の子ブタの物語に出てきたレンガづくりの家は、まさに人を自然から守ってくれるもので、レンガ同様、重量感を持つRC造の建物は、私にとっては大きな魅力を持つものです。
もちろん石造やレンガ造はもともとは海外の文化で、日本の建築文化は木造という風土や歴史等の背景としての違いはありますが...
そのようなこともあってか、RC造の住まいの設計もこれまで手掛けています。
少し話がずれてしまいましたが、

木造か、RC造か。

感覚的な「好み」と共に、前述のようなそれぞれの構造が持つ特性を総合的に判断した上で、住まいの構造は選択されるべきものと考えています。

次回は、私の自宅でも採用した「木造とRC造の混構造」について記すつもりです。

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