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2012年4月

2012年4月12日 (木)

屋根下地(田端の家)

今月末に見学会を行う計画をしている田端の住宅のお話です。
(見学会については3月31日付のこのブログをご覧ください)
http://atelier-n.tea-nifty.com/blog/2012/03/index.html

今回は屋根の下地葺きのお話です。

木造住宅における屋根の下地材は、下地合板の上に
アスファルトールーフィング
という素材を敷き込み、その上に屋根の仕上材を葺くのが一般的です。

私が手がける住宅ではこれを使用していないことは以前にもこのブログでも記しました。
http://atelier-n.tea-nifty.com/blog/2010/06/index.html

家は雨露をしのぐ場所という基本的な使命があるもので、
雨漏りをさせないというのは、必要最低限のことであり、また最も重要なことです。

今の技術をしても、未だに雨漏りがする家があるようですが、
設計監理者としては、このようなことは最も恥ずかしい事だと思います。
(もちろん施工会社もですね)

そこで、性能面でより確実性を高める下地材として
いわゆるアスファルトールーフィングというものではなく、
もう少し高性能な材料を使用している
というお話まではこれまでこのブログに記しました。

今回、この素材についてもう少し具体的なお話をします。

というのは、ワンランク上とはいっても様々なグレードがある為です。
(ワンランクというより、2ランク、3ランクと表現した方が良いかも知れませんね)

屋根の下地材は、通常のアスファルトールーフィングの欠点である
・破れやすさ
(特に低温になると硬くなり、破れやすくなるものです)
・継ぎ目の隙間
(毛細管現象で、水が水上にも流れてしまうことがあります)
・釘を打った際の、釘穴からの漏水
をなくすことが重要なものです。

これらの性能面で様々なグレード、仕様の製品があります。

もちろんメーカーも様々ではありますが、
今回の現場で採用したのは、
改質ゴムアスファルトという素材のもので、
田島応用化工、アスヤンSB105というものです。
(メーカーや商品の宣伝ではありません)

ルーフィングの中の不織布の強さ
ルーフィング自体の厚さ
粘着性能
屋根を葺くにあたっての釘穴の止水性

これらを考慮して決めたものです。

屋根勾配や仕上材によってもどのような仕様とするのか見解が変わるものともいえますが、ハイグレードに近い下地材だと考えています。

ハイグレードといっても、屋根に特別高いコストをかけているものではありません。
というのは、この下葺き材の材料費は若干割高にはなるものの、
施工費が変わる訳ではなく、
むしろ屋根に関わるコストは屋根材とその形状によることの方が
圧倒的に屋根工事のコストを左右するものです。

つまり、屋根の形状をシンプルにすることの方が
漏水の危険性を減らすばかりでなく、無駄なコストをかけずにすむと言えます。

Yaneshitajiweb

私の事務所ではプランのセカンドオピニオンサービスという設計に関する相談を受けていますが、
設計についてではなく施工面の相談として、家を新築するという方からたまに
「構造、防水についてのみ見て(監理して)もらうことはできませんか?」
といった問合せを受けることがあります。

家を建てる人にとっては最も気になり心配される部分なのでしょう。

その一方で、屋根の上の最も目立たない所で、
普通の建て主さんにとっては、具体的にこだわりを持つことの少ない部分のお話でもあります。
それだけに手を抜かれやすい場所ともいえますので、
家づくりをお考えの方は是非参考にしてみてください。

「コストに留意しながらも基本性能を上げる」
という屋根の下地の話でした。

Tabatayaneweb

ご参考までに、
この家では建て主さんのご要望もあり、
屋根材はガルバリウム鋼板ではなく、
カラーステンレスを採用しました。

右の写真はまだ施工途中ではありますが、屋根工事の現況です。

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2012年4月10日 (火)

1.5年点検

先日、1年半前に竣工したお宅の点検に行ってきました。
通常、1年、2年という区切りのよい所で行うのが一般的ではありますが、
夏の終わりに引き渡し、またその時期に見るということだけでなく、
今回は冬を過ごした後に拝見させて頂いたというものです。

これは主に、木の乾燥収縮が季節によって異なるのでこれによる影響を確認するということと同時に、
建て主さんと住まいが、気候の厳しい時期を過ごした直後にお話を伺う
ということでもあります。

そのようなことで行った1.5年点検でした。

昨年の地震の影響は全くなかった住宅ですが、
今回建て主さんからお話があったのは、
扉と枠のこすれにより少し動きが硬くなった建具が1ヶ所、
(この建具については1年点検時にも少し調整をしたのですが)
壁の入り隅に生じたヒビが1ヶ所、
ということで、近々に対処を行うお話となりました。

お宅をひと回りして気づいたことですが、
お子さんがまだ小さいこともあるのでしょうが、
家具の置き方や子供用の柵などが、前回お伺いした時といろいろと変わっていました。
子供の成長に合わせながら、また、季節に合わせながら生活スタイルを変えてみているとのお話でした。

設計時点では建て主さんも設計者も想定していなかった変化もあります。

このような変化は、生活の面白い所でもあり、設計者としても勉強になる所でもあります。

しかし、内装や造作部材等はほとんど竣工当時と変わらず。

キズも汚れも見あたらないような綺麗さでした。

いずれ手垢がついたりしていくのでしょうが、
これを家の「年輪」「風情」「風格」などととらえるか、
「汚れ」ととらえるかは、
建て主さんによって異なるものです。

ちなみにこのお宅の壁のほとんどは、
オガファーザーというウッドチップ等のリサイクル壁紙に、
デュブロンという自然塗料を塗ったもの。

汚れたら塗り直せば良く、
局部的な破れは筆などを使って補修することができるものです。

個人的には塗壁仕上が好みですが、
小さなお子さんのいる住宅では、
塗替が大変な塗壁よりもむしろお勧めしている仕上材です。

ところで、この家には階段からキッチンを見下ろすことができる開口を設けているのですが
(キッチンから2階の各部屋に声をかけやすくする開口でもあります)
ここに、かわいい飾りがあったので、写真を撮らせて頂いてきました。

Skkkaikou1web

上の写真は階段の踊り場から下階のキッチンを見下ろしたもの、
下の写真はキッチンから階段室、上階を見上げたものです

Skkkaikou3web

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2012年4月 9日 (月)

桜とサッカーとフットサル

Sakura01web

昨日は暖かくていい陽気でしたね

今日は、下の子供が小6になって初めての公式戦がありました。
Aチームもこれまで頼りにしていた上級生達が抜け、
いよいよ最高学年として参加する区の大会です。

Poolweb_3会場は同じ区内の小学校。

満開になった桜に囲まれたグラウンドで、
久しぶりに天気恵まれた今日の試合。

試合の開始まで校内を少しぶらぶらとしていると、
夏を待っている学校のプールにはカモがのどかに泳ぎ回っていました。

Gamestartweb

初戦からクラブチーム相手でしたが、4-1で勝利

まずは幸先の良いスタートでした。

試合は午前中だけだったので、子供たちの荷物を地元の小学校に運び終えた後、
今度は私は自分の練習へ。

来週の公式戦に向けての練習。

とはいっても練習場所がとれなかったので、今日はフットサル。

今年初めて半袖になって気持ちのいい汗をかいてきました
(早くも少し日焼けしたでしょうか)

Sakura02web

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2012年4月 3日 (火)

現場(風対策と打合せコーナー)

今日の午後は、今月末に現場見学会を企画している家の現場打合せに行ってきました。

夕方から深夜にかけて暴風雨となるということで、
台風同様、現場はシートを外してこれに備えていました。
一方で設計者としては、これまでシートで覆われて見ることがなかった外観の様子を確認するチャンスでもありました。
(帰りはだいぶ濡れてしまいましたが...)

Kazetaisakuweb

ところで、この住宅には玄関の三和土をやや広くとっています。
写真は、ここを利用して作った打合せコーナー。
職人さん達の打合せ&休憩場にもテーブルが作られていますが、
ここは建て主さん、設計監理者、現場監督と業者さん専用の打合せコーナーです。

Uchiawasebaweb

住宅の現場で、これだけ充実した打合せ場は珍しいのでご紹介させて頂きました。

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2012年4月 2日 (月)

新年度とアクセス数

今年も新しい年度を向かえました

これまでは年度とは無関係の仕事がほとんどだったのですが、
今年に限っては、年度末にからむ仕事が多かった為、
4月を向かえてちょっと一息という状況になりました。

とはいっても継続している仕事があるので、
大きく変わるわけではありませんが...

Tsukushiweb 写真は昨日、家内の実家近くで見かけたツクシ。
(ややピンボケです)

東京でもサクラの開花宣言が出たようですので、
いよいよ春到来ですね。

ところで、
先日久しぶりにホームページに新たな情報を掲載すべく
更新作業をしていて気がついたのですが、
事務所のHPのアクセスカウンターがいつの間にか
100,000超に。

私が独立してすぐにホームページを作ってから、
早いもので12年が過ぎましたので、
大雑把に計算すると年間で8300HITという計算になります。

この間で、当初作成した稚拙なページとはすっかり内容が刷新されていますが、
未だに小さなアトリエとして設計活動をしている割には
すごい数字ですね。

ところで、
ブログの方は?
と思い見てみると、

ブログを開設したのが4年前の4月で
アクセス数が、140,000超。
こちらは年間35,000HIT

これが一般的にどの程度のものなのかは判断材料がないので分かりませんが、
個人的にはすごい数字だと思います。
(自画自賛!?)

これといった営業媒体を持たない設計事務所、設計者にとっては、
社会とつながる大事な手段のひとつですので、
今後も時間の許す範囲で更新や書き込みをしていきたいと思っています。

今後共、よろしくお付き合い願います。

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