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2014年7月

2014年7月 1日 (火)

ひとまわりできる家(回遊型プラン)

住まいの間取りは、建て主さんの暮らしに対する考え方により十人十色で、
本来、ひとつとして同じ間取りはあり得ないはずのものです。

とはいっても、住みやすい家には概ね共通する間取りの手法があるように思っています。
そのひとつが「ひとまわりできる家(一巡できる家)」です。 

各種の条件により必ず実現できる手法ではありませんが、
私は、できるだけ家の中を回遊(一巡)する動線を設けた
「ひとまわりできる家」
のプランを検討、提案するようにしています。

201plan「ひとまわり」といっても単に部屋の廻りに廊下を回すものではありません。
また、これは単純に回ることができるということでなく、
家の中に「表動線」と「裏動線」を確保することに最も大きな意味があります。

例えば、玄関から居間に至る経路を「表動線」とします。
これに対し、玄関からウォークインクロゼットを通り、寝室やキッチン、脱衣・洗濯室等
の水廻りを経由して居間に至るといった別の経路を「裏動線」として設けたとします。
このようにすれば、
・来客時には、裏動線を使って入浴や洗濯、洗濯物の取込みや着替え等が、来客に気兼ねをすることなく行える。
・外出前にも帰宅時にも玄関脇にクロゼットがあり、更にこのクロゼットと寝室がつながることにより、就寝前後の着替えもここで行うことができる。
・子供や家族が増えたり、子供が成長した時等の動線の混乱を解消する。
といった、住まいにとって非常に機能的で融通性の高い間取りが可能になります。

ご高齢の方の住まいにあっては、日常の生活の場と寝室や水回りを互いに隣接させると共に、これらの場所への移動が非常に容易な計画とすることが可能にできる手法でもあります。

「ひとまわりできる家」は、上記のような様々な利用形態、家族構成の変化等に対応するためのプランづくりとして、非常に有効な手段のひとつです。

今回、以下のページにこれまで手がけた「ひとまわりできる家(回遊型プラン)」の平面図の実例を掲載しました。
http://www.atelier-n.com/001hitomawari.html

階段を中心にひとまわりする動線計画としたプラン

家の中に2ヶ所の回遊する動線を設けたプラン

8の字型に回遊する動線を設けたプラン

など

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