床下のホウ酸防蟻・防腐剤
先日上棟した住宅でも使用する、土台をはじめとした床下の木材の防蟻・防腐剤についてのお話です。
木材の防蟻・防腐剤はこれまでは一般的に合成殺虫剤といわれる薬剤を塗る、或いは注入することが一般的でした。
これは、長期優良住宅の認定等において、これらのものでなければ認められなかったことが大きな要因でした。
木材の防腐剤としては、自然系の材料であるヒバ油などを塗るという仕様もありますが、
前述の合成殺虫剤(農薬の一種)に比べても揮発性が高く、更に効果の持続性がないものでした。
これらのことから、私が最近使用することにした材料はホウ酸の防蟻・防腐剤です。
この主な特徴は以下のようなものです。
・効果の長期持続性
ホウ酸は蒸発や分解がされないので、その効果は半永久的といわれているものです。
(現在、保証期間は15年)
・安全性
無臭で空気を汚さない天然素材。
(哺乳類には無害、虫や菌に有効といわれています)
・認定
2011年に日本でもようやく公的機関による認定が受けられました。
(長期優良住宅、フラット35Sなどに対応可)
・効果
近年、日本にも広がりはじめた外来種(アメリカカンザイシロアリ)にも効果あり。
一方、デメリットもあります。これは、
・雨に弱い
水に流されてしまうので、雨がかりとなる屋外では使用できないものです。
・コスト
これまでのものより材料費がやや高め
(長期で考えれば高くはないものの初期投資が必要なもの。戸建住宅の場合5~10万円程のコスト増となります)
長期的な視点からその価値を持続できる家とする為、使用する建築材料の選定は非常に大切なものです。
木造住宅の構造体と住環境を守るひとつの手段として、防蟻・防腐剤について上記のものは、私が手がける家の定番品のひとつに加えようと考えているものです。
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